その3:リスケ(リスケジュール)って本当に意味があるの?結局は返済しないといけないのでしょ?

A:確かに、リスケはしょせん「止血」でしかないので、事業の抜本的な再生とは言えないでしょう。つまり、リスケはあくまで「時間稼ぎ」の手段であって、「目的」ではないということてす。

しかし、この方法は、事業再生の基本であり、王道といえる方法です。

なぜならば、その「時間稼ぎ」が中小企業の生命線であるからです。中小零細企業では、社長が営業マンであり、銀行と話し合いをする財務担当であり、現場で新製品や新サービスを考え出す企画マンを兼ねています。頭を既に24時間フル稼働させながら働いている経営者が多いでしょう。

 

そのような中、資金流出を止めて事業を立て直す時間、考え直す時間を確保できるということは小さな会社の社長にとって計り知れない程の重みがあります。

 

「売上を上げる」「経費を削減する」「原価を調整する」これらを実行していくのに一番必要なものは時間です。社長の強い意志と時間があれば、様々な改善策を実行できます。

 

その際、返済額が「1年間元金返済をゼロ」をお勧めしています。月々の返済額が100万であれば、年間1200万の資金調達効果があります。中途半端なリスケでは、事業を立て直すことが極めて難しいケースが多いのが現実です。事業立て直しが、会社銀行双方にとっての最重要課題です。

ただし、利息支払いをゼロすることは不可能と考えていた方がよいでしょう。

 

POINT!
① リスケは時間稼ぎの手段。そして、会社を立て直すには、この「時間稼ぎ」に計り知れない価値がある。

②中途半端なリスケでなく、思い切って「1年間元金返済ゼロ」レベルの本当に会社を立て直すことができる取り組みが必要

【記事著者情報】

福岡県福岡市早良区の税理士事務所
福岡県福岡市早良区の行政書士事務所


鹿田税理士行政書士事務所
鹿田知倫

(保有資格)
税理士(北部九州税理士会所属)
行政書士(福岡県行政書士会所属)
経済産業省認定「経営革新等支援機関」